COLUMNコラム

2020.04.10

家を建てるには何から始めるべき?家を建てようと考えてから建つまでの流れ*

家を建てるのは、一生で何度も経験することではありません。

だからこそ、しっかり準備をして後悔しないよう慎重に進めることが大切です。

 

ここでは、家を建てる検討段階から完成するまでの流れをまとめています。

それぞれのタイミングで重要なポイントも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

 

どんな家を建てたいかイメージする

家づくりは、「どんな家に住みたいか」というイメージを固めるところから始まります。

 

「広いリビングでのびのび暮らしたい」

「アイランドキッチンから家族の様子を眺めながら炊事ができる間取りにしたい」

「大きな窓と吹き抜けがあって明るい空間にしたい」

など、その家でどのような暮らしを実現させたいのかイメージを膨らませながら、必要な間取りや設備を書き出していきましょう。

 

 

その際、「家づくりのテーマ」を決めるとより具体的な方向性が見えてきます。

たとえば「家族が健康に暮らせる家」「コミュニケーションが絶えない家」などです。

漠然とした内容でも柱となるようなテーマがあると、その後の施工会社選びやプランニングがスムーズに進みます。

 

家の予算を決める

当然のことですが、家を建てるにはまとまったお金が必要です。

家の本体価格(工事費用)だけでなく、土地探しから始める方は土地代も必要です。

さらには新しいインテリアや家電の調達資金、外構工事の費用、引越し代、登記費用、保険料、税金なども含め、「いくらまで用意できるか」をあらかじめ決めておくことが大切です。

 

住宅ローンを利用される方は、頭金も用意しておきたいところ。

頭金はトータル価格の2割あると、その後の返済がラクになるといわれます。

トータル2,500万円の家を購入するなら500万円くらいの頭金を用意しましょう。

 

現在の収入で、どれだけの住宅ローンが借り入れできるかをシミュレーションすることも大切です。

金融機関のホームページに試算できるサービスもありますので、借入可能額と月々の返済がいくらになるかを把握し、現実的に返済できるかを検討しましょう。

 

家の住宅ローンの考え方

金融機関から住宅ローンを借り入れると、金利分の利息をつけて返済していくことになります。

 

金利のタイプは大きく「固定金利」と「変動金利」の2つがあります。

 

固定金利は、借り入れから返済完了まで同じ金利で借り入れる商品です。

借入時に返済額もわかりますので、その後の資金計画が立てやすいといったメリットがあります。

ただし、市場金利よりも高めに設定されている商品が多いです。

 

変動金利は、市場金利にあわせて金利が変動するタイプの商品。

現在は固定金利より低く設定されているので返済負担を抑えられますが、将来金利がアップすると負担が重くなる可能性もあります。

 

どちらを選ぶか迷ったら、施工会社の専門家に相談してみましょう。

 

土地探し

家を建てる土地がない方は、土地探しも始めましょう。

土地を探す際には、利便性はもちろん、周辺環境や将来性などの要因も踏まえて探すことが大切です。

 

土地によっては、電気・ガス・水道といったライフラインが整備されていないこともあります。その場合、別途工事費用が必要になりますので注意が必要です。

 

また、建ぺい率や容積率などの法規制を守る必要があります。

普段の生活でなじみのない事項も多いですから、選ぶのに苦労されることもあるでしょう。

 

おすすめは、施工会社と一緒に土地を探すことです。

この土地ならどんな家が建てられるかなど、メリットとデメリットも含めてアドバイスをもらえますので、具体的な住まいのイメージが沸きやすくなります。

 

施工会社を探す

土地探しと同時進行で、家を建てる施工会社も探します。

ホームページや住宅雑誌などで紹介されている施工事例を参考に、イメージに近い家を建ててくれそうな施工会社をいくつかピックアップします。

 

興味のある会社には、モデルハウスやショールームなどに足を運んでみるのも良いでしょう。この会社に依頼すれば、こんな夢を実現できるといったことが具体的にイメージしやすくなります。

 

施工会社を選ぶポイントは?

複数の施工会社を見ているうちに、どこに依頼するかで迷われる方もいらっしゃると思います。

 

その際、重要になるのが最初に決めた「家づくりのテーマ」です。

たとえば、ある会社で提案された内容より、別の会社の方が良いと思えて迷っている場合、どちらがテーマに即した提案内容に近かったかを考え直します。

便利な設備や機能でも自分たちの生活に必要なのか、施工会社の都合に合わせすぎていないかと、原点に立ち返ると判断しやすくなるでしょう。

 

もう一つ重要なポイントに、「担当者との相性」があります。

施工会社とは、その後のアフターサービスも含めて長い付き合いになります。

相性が良くないと、プランニングやアフターサービスに不満を感じることだってあるのです。

相性の良いパートナーを選ぶことで、打ち合わせでも会話も弾み、想像もつかないアイデアの詰まった家が完成するでしょう。

 

土地の敷地調査・地盤調査

気になった住宅会社には、家のプランと見積もりの作成を依頼します。

そのうえで必要なのが、土地の敷地調査。広さや形状や、接道の幅や長さなどを実測してもらったうえで、プランニングを依頼します。

 

なお、敷地調査は無料で対応してくれる会社もありますが、別途費用を求められる会社もありますので、事前に確認しましょう。

 

また、最終的な見積もりを出すためには、地盤調査も必要です。

軟弱な土地で基礎工事が難航しそうだとわかれば、工事費用が大幅にアップすることもあります。

 

土地の購入

施工会社からの概算見積もりと、土地代をあわせて予算内に収まっていることを確認できたら、土地の売買契約を結びます。

 

住宅ローンで購入する場合は、金融機関につなぎ融資を申し込みます。

住宅ローンの実行は家が完成した後になりますから、金融機関からつなぎ融資を借り入れておく必要があります。

ちなみに、注文住宅は、家の着工時や上棟時にもまとまったお金が必要になるため、土地の購入前に住宅ローンの仮申し込みをしておきましょう。

 

工事請負契約

実際に家を建てる施工会社を1つに絞り込み、工事請負契約を結びます。

これを結んだ後に依頼主の都合で解約すると、数百万円の違約金が生じることもあります。

契約内容をしっかり確認し、不明点があれば質問をするなど十分納得したうえで、サインをしてください。

 

プランニング

概算見積もりを出す際に用いたプラン内容をもとに、本格的な設計がスタートします。

 

多くの方が、プランニングでもっとも時間をかけるのが「間取り決め」です。

設計士が施主のライフスタイルなどをヒアリングしたうえで、間取りを提案します。

そこに依頼主が希望を伝えながら、最適な間取りを決めていきます。ここでも、最初に決めた「家づくりのテーマ」があると、判断しやすくなります。

 

間取り図には、コンセントや照明などのスイッチといった場所も決めていきます。

これで、家電や家具のレイアウトも決まりますから、どこにいくつあると便利か、生活シーンをイメージしながら検討しましょう。

 

 

建築確認申請

プランが固まったら、施工会社が建築確認申請を行います。

審査機関が、このプランで家を建ててよいと判断すれば、建築確認済み証が発行され施工をスタートできます。審査の期間は、13週間が目安です。

 

 

住宅ローン申し込み

プランが固まれば、工事費用も決まります。

住宅ローンを利用される方は、この見積もりをもとにローンの申し込みを行いましょう。

 

住宅ローンの審査は、事前審査と本審査の二段階になっています。

事前審査は良くても本審査で落ちることもありますが、ほかの金融機関なら借り入れできることもあります。審査が不安な方は、施工会社に相談しましょう。

 

施工

建築確認済み証が発行され、住宅ローンの審査も通過したら、いよいよ施工です。

地鎮祭を行い、地盤改良と基礎工事から始まります。

その後、骨格をつくり上棟へ。それから外装工事、内装工事を経て竣工となります。

 

工事期間中は、何度か現地に足を運んで確認することも施主の大切な役割です。

ちょっとした変更なら、その場で対応してもらえることもあるでしょう。

 

引渡し

完成したら、家の内外を細かく確認します。

気になる点があればその場で伝え、修繕依頼をしましょう。問題がなければ、引渡しです。

 

鍵を受け取り、登記を済ませたところで、住宅ローンの実行になります。

 

まとめ

家を建てる検討を始めてから引渡しまでの期間は、1年以上かかるケースが大半です。

急ぎすぎると、実現できることもできなくなるなど、後悔する一因につながります。

 

「いつまでに引越したい」とスケジュールが決まっている方は、そのタイミングから逆算して余裕を持ったスケジュールを立てましょう。

 

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