ディテールの追求が生むオンリーワンの住まい

ディテールの追求が生むオンリーワンの住まい K様邸/家族構成:4人

Kさん夫妻が思い描いたとおりの、白く四角い外観。卓越した設計力と施工技術が、ミニマムで美しいデザインを叶えている。

Story

南面の壁いっぱいに設けられた窓から日差しが降り注ぐリビング。幅広で渋みのあるボルドーパインの床は、ハードな雰囲気の家具にもぴったりハマる。

シンプルでいて
個性的な住まいづくり

シンプルでモダンな家がいい。でも、ひと目で「この家、他とは違うな」と感じられる個性がほしい。もちろん、共働きと育児の多忙な日々を支えてくれる暮らしやすさも欠かせない。そんな理想から始まった、Kさん夫妻の住まいづくり。以前から建築に興味があったKさんがネットで探し当てたのは、「設計事務所とはじめる家づくり」をコンセプトにするサンプロ建築設計。個人住宅から店舗まで、センスある設計が得意な同社の設計士と出会ったことで、夫妻の「シンプルでいて個性的な住まいづくり」は像を結びました。
「プランニングに入る前に、設計士の片桐さんがご自身で設計した自宅に招いてくれたんです。驚きましたけど、そのお家がとても素敵で暮らしやすそうだったので、安心して依頼できました」と奥様。

左:階段から2階の個室へ続く壁は、何十種もの青色から選び抜いたミッドナイトブルーに塗装。大胆に空間の印象を変えるアイデア。/ 右:「最短距離の家事動線」を重視したダイニングキッチン。キッチン奥の引き戸を開けると、パントリーをはさんで水周りが続く。

硬質なモルタルやスチール、ステンレスに、木の質感をミックスした素材使いで個性を表現。観葉植物や雑貨の色がアクセントに。

実際にK邸には、ダイニングテーブルから水周りまでを最短距離でつないだ家事動線や、南向きの壁面をめいっぱいに活用した採光などの、設計アイデアが取り入れられました。
一方インテリアには、夫妻の感性が存分に光ります。深みのある色合いが美しい無垢材とアイボリーホワイトを基調に、階段から2階廊下の壁は鮮やかなブルー、玄関ホールには伝統の左官技術を用いた塗り壁を施すなど、シンプルな空間を意外性のあるデザインが引き立てます。
無垢材のぬくもりにインダストリアルな雰囲気を添えるのは、モルタル仕上げのキッチンカウンターやスチール部材。「最初のプランでは全部アイボリーの壁だったんですけど、打ち合わせを重ねていくにつれて、もうひとひねり!と。職人の皆さんも色々提案してくれて、どこにもない、自分たちだけの家をつくっていく実感がありました」とKさん。
「デコラティブな要素をシンプルな空間に取り入れるには、建物自体のクオリティが大切です」と片桐さん。
「例えば窓枠や建具の処理一つで、建物の完成度が左右されます。私たち設計士と職人が細部まで心を配り、手間をかけてこそ、お施主さんの個性や理想を、ハイレベルで実現できると思います」
緻密なディテールが組み上げた、シンプルなのに心惹かれる家。繰り返す日常の様々なシーンを、ぬくもり溢れる時間が鮮やかに彩っていくことでしょう。

左:寝室にも大人らしい遊び心を欠かさない。横長の窓に合わせたベンガラ色のアクセントウォールが、非日常感を演出する。/ 右:寝室横にあるKさんの書斎。機械設計のエンジニアとして多忙な日々を送る中で、心を落ち着けられる場所。

左:ダイニングキッチンまで一直線の洗面脱衣室。共働きの子育てファミリーには、時短家事を可能にする間取りが欠かせない。/ 右:1階のトイレ。小さな空間は独立したテーマをもたせ、デコラティブにすると楽しい。

左:玄関ホールの水周りに面した壁裏は、大容量の収納棚。右奥にもシューズクロークがある機能的な玄関。/ 右:吹き抜けだけでなく、キッチン上の窓、階段手すりのデザインなどで視線の抜けを意識したリビング。面積以上の開放感がある。

左:二人の娘さんと思いっきり遊べるよう、庭の大部分を芝生にし、ボーダー花壇のように景色も楽しめる菜園スペースも設けた。/ 右:窓の配置、壁の凹凸など、シンプルなフォルムの中に細やかな設計思想を感じさせる。

Owner’s Voice

他では叶わなかった理想の形です

  • Q1家づくりで一番大切にしたことは?

    家族との一体感を感じられるように、仕切りがないオープンな空間を重視しました。

  • Q2こうしておいてよかった、
    と思ったことは?

    収納を多めに設けたこと。生活感が出ずすっきり暮らせて、インテリアも映えます。

  • Q3このビルダーさんに頼んで
    よかったことは?

    完成した家を見たときに「自分たちの理想通り」と感動しました。ここでなければ叶わなかったと思います。

Plan & Data

敷地面積
324.20㎡(97.87坪)
延床面積
128.76㎡(38.87坪)
1F面積
72.45㎡(21.87坪)
2F面積
56.31㎡(16.99坪)
設計者のこだわり
お施主様の「シンプルでありながら個性的な住まいを」というご要望に対して、鮮やかなカラーの壁やヴィンテージ加工の床、左官技術を生かした玄関ホールなど、大人の格好良さを表現した内装でお応えしました。シンプルなデザインでありながらも、細かなディテールにしっかりこだわることを大切にしています。

著作権について
このページに記載されている記事本文、写真等は「住まいNET信州」VOL.30より転載しています。
こちらの情報の著作権は、住まいづくりデザインセンター信州に帰属します。

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