ミクスチャースタイル ~大人の週末カフェ~松本市 リノベーション
STORY
遊び心たっぷりのリノベ住宅
気の置けない友人をいつでも呼べる、遊び心たっぷりのリビング。
趣味のDJプレイが楽しめるフリースペース。
かつて事務所スペースだったとは、およそ信じられない、遊び心たっぷりのリノベーション住宅だ。友人を招くにはぴったりのカフェスタイル
この住まいは、もともと1階に店舗、2階と3階に親世帯の住居スペースと事務所が入る鉄骨3階建て。
その事務所スペースを改修して若夫婦の住居にしたのが、今回のリノベーションだ。
2世帯住居となるため、親世帯の生活が変わらぬよう間取りとしては分離しつつ、世帯間が交流できるよう、2、3階とも廊下でつなげている。
一方、若夫婦からの要望は、気の置けない友人を招き、ホームパーティを開けるような楽しい空間。
そこで、壁のアクセントとして、キッチン脇は白いタイル貼り、リビングは自然木を縦横に貼り合わせた突き板パネルを使用。
リビングと隣り合うフリースペースには、趣味のDJブースを設置。南側を見れば、外には桜並木が広がる。
こうして、何の飾り気もない事務所が、多彩な素材の組み合わせで、まるでインダストリアル調のカフェのような空間に生まれ変わった。
これなら誰でも行きたくなるに違いない。オープンな玄関ホール
この住まいの玄関は、外階段を上った2階にあり、玄関の前に立った時点で、既にある程度のプライバシーは守られる。
だから玄関ホールは、リビングとの間を大きな透明ガラスの開き戸1枚だけで隔てた、実にオープンな空間。
玄関からリビングの様子がすぐ分かるということが即ち、来客にウェルカムなこの住まいの特徴をそのまま表しているのだ。鉄骨造ならではの断熱改修
工事にあたって、既存の鉄骨躯体には問題が見られなかったので、特に構造補強はせず、断熱補強と内装の変更のみが行われた。
断熱補強にあたって問題となるのは、鉄骨という素材の熱特性。鉄骨は熱伝導率が高いため、建物の内外両方に露出させると、ヒートブリッジという熱の通り道になって、室内は夏暑く冬寒い。また結露の原因にもなってしまう。
そこで今回は、外装工事の予定がないこともあって、室内側にスタイロパネルを貼り付けている。
断熱方法は、構造や立地条件など様々な要因をもとに選ばれる。
どの方法を選ぶか。そこが工務店の腕の見せどころのだ。住宅ストックの有効活用を
今や全国の空き家問題は深刻で、二〇一三年には八〇〇万戸を突破。
そのうち全てとまではいかなくとも、補修を加えたり用途を変更したりすれば、いつまででも使える建物はたくさんある。
そこで、ここ数年脚光を浴びているのがリノベーション。
単純に壁紙を貼り替えるような、いわゆるリフォームと違い、大胆に変更を加えることで、場合によっては用途も違う、全く新しい空間に生まれ変わらせるのだ。
この家も、リノベーションによって既存建物を見事に生まれ変わらせた。
まさに時代の先端を行く仕事といえるだろう。