ライトコートの家松本市
STORY
プライバシーをまもりつつ明るい住まい
いくつもの屋根が集まった個性的な外観。
周囲からプライバシーをまもりつつ巧みな窓の配置で明るい室内。
将来のライフステージと今の住み心地を両立させた間取り。
周囲の変化に流されず自分の暮らしを大事にしたい現代人のための注文住宅だ。メインの居室を1階に
この住まいは2階に来客用の部屋と書斎がある以外、ほとんどの居室を1階に配置している。
こうすることで、住まい手が将来にわたって快適に暮らすことができる。
もちろんデザイン的な配慮も万全で、海外のリビングをイメージしたLDKはカバ材のフローリングと白い珪藻土塗り壁、チーク材で製作した壁面収納があいまって、高級感あふれるインテリア空間を実現している。
それにしても、一般的な住宅寿命の短さは、住まい手の将来のライフステージを読み取る努力を怠っているからに他ならない。
それに引き換えこの住まいは、長く愛される住まいづくりとは何かを熟知したつくり手ならではの仕事なのだ。光と風を招くハイサイドライト
この住まいは周囲をマンションや隣家が囲んでいるため、防犯上、外に向けて大きな窓を設けることが難しかった。そのため建物全体を、中庭の周囲をコの字形で囲む構成とし、外から手が届く窓には防犯ガラスや面格子を採用。
さらには寝室やリビングなどを勾配天井とし、壁の上部で周囲からのぞかれない位置に、二種類(FIXと横すべり)のハイサイドライトを設けることで、室内の明るさと通風を確保している。もちろん周囲から落ちてくる日影についてもシミュレーション済みだ。
普段は信州の自然を満喫する住まいをつくりながら、このような都市型住宅の作法もわきまえているとは、つくづく、つくり手の懐深さを実感する。安らぎの畳敷き小上がり
中庭の南側、リビングの西側にある畳敷きの小上がり。
客間として使えるのはもちろん、間仕切りの襖を引き込めばリビングと一体になる。
また、リビングの床より30センチ高いから、小上がりに座ると、リビングのソファに座った目線の高さとほぼ一致。小上がりからリビングのテレビを見ることだってできる。
天気のいい日には昼寝の場所としても最適だ。
「こんな場所が我が家にもあれば……」と、誰もがうらやむ安らぎスペースなのだ。ぜいたくな書斎
2階にある書斎は、カウンターや書架まで入れると、およそ5畳という立派なもの。
これだけの広さがあれば、読書や書きものに使えるのはもちろん、トレーニングマシンを置くことだってできる。
カウンターを設けた北側の壁には横すべり窓がついているから、外を眺めて目を休めることも可能だ。
円満な家族関係を築くためには、家族と一緒にいる場所と一人でいる場所はどちらも欠けてはならない。
一見、当たり前のようで、きちんと両立できている住まいは、実は少ないのではないか。
それができているのだから、つくり手のレベルの高さが分かるというものだ。