建築士とミニマリストが考えたホテルライクな平屋上伊那郡
STORY
和モダン×素材美が光る外観
南アルプスを眺める贅沢なロケーションに立つ平屋の住まいは、和とモダンが調和した佇まいが目を引く。
印象的なアプローチには、表情豊かなゴロタ石を採用。
その先に立つ住まいは外壁をブラック×ホワイトでシックに仕上げ、見上げた時に目に入る軒裏には、温かみのあるスギ無垢材を用いた。
住まいの顔になるのは、アイアンをあしらった特徴的な丸窓だ。
和の趣を漂わせながら、すっきりとした造形がモダンな印象を与える。ラグジュアリーなエントランス
扉を開けると、光が降り注ぐエントランスホールに迎えられる。
目を引くのが、天然石を一面に貼った西側のアクセントウォール。
大胆な柄目と柔らかな色合いがアートのように空間を彩り、出かける時や帰宅した時を、特別なひとときにしてくれる。
対面には、全面ガラスのハイドアでしつらえたシースルーのシューズクローゼット。
並んだ靴を一目で見渡せる、ディスプレイのような「見せる収納」だ。
光と視線を通すガラスが、広い空間をいっそう開放的に演出する。南アルプスを望む2面の大開口
光を取り入れるガラスドアを開けると、約17帖のLDKが広がる。
北側にレイアウトしたリビングは、南アルプスのビューを眺める特等席だ。
北側と東側の2方向に大きな開口を配し、眺望をフレーミングして自然の気配を室内に取り込んだ。
北向きの開口ならではの柔らかな光が回り込む空間が、リラックスを誘う。
窓の外の庭が明るい光に照らされて見えるのも、北側開口の特長だ。
屋根勾配が表れた伸びやかな天井が光を拡散し、家族の時間を穏やかに包む。
光と眺望を取り入れる大きな開口や高い天井、ガラスやミラーを用いたインテリアが視線の抜けを促して、空間の一体感と面積以上の広がりを演出している。セレクトショップのような
ファミリークローゼット住まいの中央にレイアウトしたのは、約4帖の広いファミリークローゼットだ。
セレクトショップのようなスタイリッシュな空間の壁3面に収納を造作。
着替えもできるゆとりの広さのうえ、洗面台と脱衣室へも一直線でアクセス。
朝の身支度や、乾いた洗濯物を収納する際の動線もスムーズに。
家族4人分の衣類をこの空間にまとめて収納することで、クローゼットのないコンパクトな個室が実現。
その分、長い時間を過ごすLDKや家事動線にゆとりを持たせている。
限られた面積にメリハリをつけて使いこなした賢いプランだ。ブラックをベースにした
ホテルライクなインテリアLDKは、ブラックをベースにしたモダンなインテリアが窓外の雄大な自然とコントラストを描く。
存在感のある黒いペニンシュラキッチンは、天板にセラミックを使ったモデルに。
耐久性に富むのはもちろんのこと、上質な素材感が家具のように空間に映える。
扉の面材やハンドルもブラックで統一。
背面のカップボードもキッチンとトーンを揃えて造作し、空間全体に美しい一体感を生み出している。家族の変化に
フレキシブルに対応する寝室住まいの最奥には、家族4人の寝室を並べてレイアウトした。
一部屋の広さは2.5帖。
眠ることに特化させたこぢんまりした空間は、不思議なほど居心地が良い。
シナ合板の素朴な温もりと白を基調にしたカラーリングが心を癒し、
ブラインドで開閉できる入り口やミニエアコンで、快適に“こもれる”スペースに。
4室を間仕切る壁は、将来的に簡単に撤去できる構造を採用。
5帖×2部屋にも変えられるフレキシブルなつくりは、家族構成の変化にも柔軟に対応する。
面積を有効に活用する知恵が詰まった住まいだ。