元喫茶店を「二世帯住宅」にした家松本市 リノベーション
STORY
2つの家族が自由で自然に暮らせる空間
もともと店舗と居住スペースに分かれていた住まいを、2人目のお子様の誕生をきっかけに2世帯住宅へと大胆にリノベーション。
離れて暮らしていたご両親を招き入れ、新しく2世帯での暮らしをスタートさせた。
ご両親が喫茶店を営んでいた1階は閉店当時のまま何年も使っておらず、住居スペースの2階は急な階段や細かく仕切られた間取りで、子育てには不向きだった。
そこで、1階2階ともに暮らしやすい住居スペースに改修するための大胆なリノベーションをプランニング。
2つの家族が適度な距離を保ちながら、ゆったりとくつろぐことのできる住まいへと生まれ変わった。断熱・耐震性能は
新築住宅基準をクリアサンプロ建築設計のリノベーションでは、もともとの構造を活かしながら、現在の耐震基準を満たすことができる。地震に不安がある建物も現代の技術で補強し、家族の安全をまもることができるのだ。
この住まいも例外ではなく、リノベーションにより耐震検査の評点を新築住宅同等へと改善させている。
さらに、小屋裏を含め、しっかりとした断熱工事を行ったことによって温熱・エネルギー等級4(新築住宅同等の基準)をクリア。
快適な省エネ住宅となり、たとえば吹き抜け空間を擁するLDKでも、エアコン一台で信州の厳しい冷え込みを感じさせない住まいとなった。回遊性が高い家事動線
小屋裏の大容量収納忙しいご夫婦の暮らしに合わせ、キッチン・脱衣・洗濯スペース・そして収納エリアをくるくると回遊できる家事動線を設計したのも、この家の特長のひとつ。
お子様の様子を見守り、その声を聞きながら、日々の家事を済ませていくことができる。
キッチンにはアクセントカラーの壁紙を採用し、モダンでスタイリッシュな印象に。
また、今までほとんど使っていなかったという小屋裏に大容量の収納スペースを設計。天井からのレールを配することで、ご家族分の洋服をたっぷりとかけることのできるウォークインクローゼットのような空間を作り出している。天井を取り払い出現した
立派な梁リノベーションの過程では珍しくないことだが、この家は、作業途中で設計に変更が生じている。
なぜなら、今まであった天井を取り払うことで、立派な梁が姿を表したからだ。
「これは活かそう」。
そう考えたご家族と設計士は、上へスペースを広げることで伸びやかな空間を作り上げた。
光が燦燦と入るこのスペースは、小さなお子様もいる息子さんご家族のリビング。
化粧しなおした梁と、斜め貼りにした遊びゴコロあふれるフローリングが、おしゃれだけれども気張らない空間を演出している。
「休日にはサッカー観戦をしながら家でくつろぎたい」というご主人の願いをかなえるホームシアターも設置し、家族それぞれが好きなことをして、ゆったりと過ごせる場所となった。家族間のプライバシーを保ち
落ち着いた暮らしを実現ご両親の住まう1階は、落ち着いた雰囲気に統一されたくつろぎの空間。
もともと店舗だったガランとした空間を、お二人でゆったりと暮らすことのできる間取りへとリノベーションした。
キッチンなどの水回りから寝室まで、コンパクトでありながらも決して窮屈ではない居住空間を実現している。
今は別の場所でお店を経営しているご両親にとって、我が家で1日を疲れを癒せることがしあわせなのだと言う。家のぬくもりとは、こういうこと
ダークブラウンの梁と無垢材の床。そして、各所に配された木製の棚や扉。
木のあたたかさが毎日の暮らしにやさしさを与え、上下に分けられた間取りが2つの家族をゆるやかにつなげている。
しかし何よりも「いってきます」や「ただいま」を共有できること、そして子どもたちが家の中を駆け回る姿こそが、この家にぬくもりをもたらす。
二世帯にしてよかった。
その言葉のために。
このリノベーションでかなえたのは、ご家族が自然体で暮らせる新しい二世帯住宅だ。