2016.10.08
ナラ材とオーク材
最近では、シックハウス症候群を予防するためにも、自然素材の家が好まれるようになってきています。
そのため、無垢材や木材そのものに関心も高まってきているのです。
今回は、よく家具などに使われるナラ材とオーク材について紹介していきます。
ナラ材は、木についてあまり詳しくない方でも耳にしたことのある材料だと思います。
強度や木目の美しさが有名で、高級な木材としても重宝されているものです。
このナラ材とよく似ている木材として紹介されることが多いのは、海外産のオーク材です。
実は、ナラ材とオーク材にはよく見ない限りはっきりとした違いはありません。
それに加えて、ナラ材を英語で訳すとoakになるので、余計ややこしくなりますよね。
ナラ材とオーク材は、大きく部類する分け方では同じ材種で、表記についてもちゃんと区別されているものではありません。
細かな違いとすれば、ナラ材に比べてオーク材の方が若干木目が荒く、ずっしりとした重さがあることでしょうか。
ナラ材は、江戸時代以前の日本では裂けにくく硬いという性質があるため、加工するのが困難な木材として避けられていた木材です。
その時期では、木を割いて製材するという方法が多かったので、当然と言えば当然の結果だと言えるでしょう。
しかし、その後、大型の製材機が普及したおかげで製材が容易になり、硬くて強度のある良材だとわかり、広く利用されるようになりました。
現在では、日本のナラ材が「ジャパニーズオーク」の名前で海外にも輸出されている世界でも人気の木材です。
では、ナラ材は、どのような用途で使われているのでしょうか。
ナラ材は元々、世界的な銘木として知られるオーク材のような強靭さと強度、風格があるため、主に家具の材料として利用されてきました。
また、ウイスキーの醸造樽の材料としても有名で、液漏れが起こらず、導管孔から微かに空気が入るため、まろやかな味に仕上がると言われています。
しかし、近年では、その木目の美しさや風格、強度の高さを買われて床材として使用されることも増えてきました。
床材として使用できる木材は、すぐに傷がついてしまうような柔らかい木材ではなく、硬くて丈夫な木材が向いているからです。
もしも柔らかい木材で床を作ってしまうと、物を落とした時にへこんでしまったり、家具を置いたり引きずってしまうことですぐに傷ついてしまいます。
しかし、丈夫な木材を使用することによって、このような心配は無くなることでしょう。
硬くて丈夫でかつ、木目も美しい風格のあるナラ材とオーク材です。
ぜひ、検討してみてください。