暮らしと人生に愛着を深める家

暮らしと人生に愛着を深める家 松本市/M様邸/家族構成:5人

「愛車が似合うファサード」を実現したエントランスとインナーガレージ。 土間仕上げの風情と渋さが漂うスギ材の印象が、品格ある表情を生み出している。

Story

バランスのよい繋がりが家族の幸せを育む

親、子世帯が、それぞれに家という場所をいとおしみ、互いの価値観を尊重しながら、毎日をていねいに積み重ねていく。Mさん一家の暮らしには、そんな二世帯同居の理想が垣間見える。親世帯、子世帯、そして共用ゾーンがほどよい距離感をもちつつ、全体としてゆるやかにつながる間取りとデザインが、その実現に一役買っているといえそうだ。
Mさん夫婦は10年前からMさんの実家で同居生活を営んできた。子どもたちの成長に合わせ、実家の隣に小さな住まいを建てるつもりでいたところ、サンプロ建築設計の住宅に出合い、建て直しへの気持ちが固まった。
「私たちのこだわりに熱心に耳を傾けてくれ、そのうえでプロとしてのこだわりで応え、提案してくれる姿勢に信頼が深まりました」と、Mさんは振り返る。シンプルで上質、なおかつ10年、20年のときを経て、古びずに風格を増すような外観デザインにしたい。家族のつながりが感じられる広いリビングダイニングが欲しい。そして、愛車がデザインとして収まるようなガレージも。さらに、開放感のあるファミリールームやプライベートな書斎など、思い描いてきた住まいへの夢を語り尽くした。

左:子世帯、親世帯、共用エリアの各ゾーンをつなぐ坪庭を設定し、株立ちのコハウチワカエデをシンボルツリーとした。1階のどの部屋からも気持ちがなごむ庭を望める間取り。/ 右:間接照明を生かしているため、坪庭から望む室内の様子も風情がある。

左:シンプルな形状の屋根を連ね、品のよさを保ちながらデザイン性の高い独特の外観を構成。玄関のシンボルツリーも株立ちを選択。四季を通じて美しいイロハモミジを植えた。/ 右:ごく淡いグレーの珪藻土壁とチーク無垢材の床、そして柱と階段のアクセントカラーが品のいい色彩バランスを見せるリビングダイニング。家族が最も長い時間を共に過ごす空間だ。

わかりにくい部分や迷った箇所は、設計担当の平石さんがその場で手描きするイラストを見ながら意見交換したり、インテリアコーディネーターと打ち合わせしたりと、納得のうえで決めた。結果、妥協することなくすべての希望がかなったことに、Mさんは驚きと深い満足を味わったという。
世代が異なる母との意見の違いは、十分に話し合って解決を図った。「完成した家を見て、これがサンプロ建築設計の家づくりなんだと理解しました。家というかたちをつくるんじゃなく、家族みんなの夢を実現することなんですね」と、お母様がしみじみと語る。
子どもたちが伸びやかに駆け回り、時におばあちゃんと遊び、時に室内のあちこちから夫妻に声をかける。
「家事をしていても、くつろいでいても、みんなの姿や気配がわかって安心」と、奥様も笑みを見せる。
夫妻もお母様も、この家を「楽しく暮らしていく場所にしたい」と口を揃える。個々の人生も、共に過ごす時間も楽しめる家。家族の幸せな時間が、この場所で培われていく。

左:キッチンは2人で作業しても十分な広さ。お母様と奥様が一緒に料理の腕を振るう。/ 右:和室の戸を開け放つとリビングとひとつながりの空間に。坪庭ごしにお母様の居室が見える。

左:開放感のある階段と吹き抜け横のファミリールーム。/ 右:ファミリールームは子どもたちの遊び場になったり、大人のくつろぎの場になったりと多目的。床、天井の木の質感がやさしい印象。

左:以前の実家の塀で囲まれた南側の庭にもシンボルツリーのコハウチワカエデを配した。/ 右:ダイニングの一角に造り付けの長テーブルを設け、フリーの作業スペースとした。

夜、光のコントラストが外観に風情を添える。高い位置に設定した窓から灯が漏れる夜景は地域のランドマーク的な存在に。

Owner’s Voice

家族みんなが愛着の沸く家を形にしてくれました

  • Q1家づくりで一番大切にしたことは?

    家族全員が集ってくつろぎ、子どもたちが遊び、みんなで語らえる場所を家の中心に置きたかった。

  • Q2こうしておいてよかった、と思ったことは?

    全員が時間を過ごすリビングダイニングを広くゆったりと配し、各部屋の気配を感じられるようにしたこと。

  • Q3このビルダーさんに頼んでよかったことは?

    希望や思いを熱心に聞き、具体的なプランにしてわかりやすく見せてくれた。無理なことでも何とかする姿勢にプロ意識を感じた。

Plan & Data

敷地面積
315.65㎡(95.48坪)
延床面積
160.14㎡(48.44坪)
1F面積
102.64㎡(31.05坪)
2F面積
57.50㎡(17.39坪)
設計者のこだわり
親世帯も子世帯も、みんながリビングダイニングを居心地よく感じ、家族が揃って朝の光を楽しみながら食事を楽しめる「朝ご飯がおいしい家」がコンセプト。その核となるリビングルームは、南の隣家を考慮して窓位置や吹き抜けを設計しました。また、愛車「MINI」が似合うインナーガレージや、正面に坪庭を眺められる玄関も見所です。

著作権について
このページに記載されている記事本文、写真等は「住まいNET信州」VOL.27より転載しています。
こちらの情報の著作権は、住まいづくりデザインセンター信州に帰属します。

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