安曇野市/リフォーム/やさしい光に包まれる 自然素材が映える二世帯化リフォーム

安曇野市/リフォーム/やさしい光に包まれる 自然素材が映える二世帯化リフォーム 安曇野市/A邸 家族構成/夫30代、妻30代、妻の母70代 ※子ども誕生予定(取材時)

あえて北側をLDKにしたのは、恵まれた眺望と閑静な環境を享受するため。和室ふた間を床の間や書院、広縁も含めて一体化し、28帖のゆとりある空間が生まれた。オークの無垢床、ウッドワンの木製キッチンなど、自然素材のやさしい表情が家族の団らんを包み込む
point/和室ふた間、床の間、広縁を一体化し、北向きながら明るい広々LDKに

Before

床の間、床脇、書院や広縁など、昔ながらの設えだった以前の和室。LDKは南側に配し、和室はこのまま…という案もあったが、騒音や明るさ、家事動線などの理由で現在の間取りが生まれた

Story

三世代が健やかに暮らす明るい空間へ

風光明媚な安曇野に建つA邸。店舗兼住宅だった奥さまのご実家を、店じまいを機に完全共有型二世帯住宅へとリノベーションした住まいだ。「妻の要望は、1階だけで暮らせる間取りということ。加えて一年中明るく、断熱性の高い家ということも重視していました」とご主人は話す。
南側が交通量の多い幹線道路に面するA邸。以前は店舗を兼ねた玄関口の奥にダイニングキッチンが続き、「普段の生活空間が常に暗い」のが悩みだった。そこで改修では、騒音が気にならずに程よいプライべート感と明るさ、眺望に恵まれた北側にLDKを持ってくる、大胆な間取り変更を実施。一方、長年この家で暮らしてきたお母さまの寝室の場所はそのまま。家族それぞれの“暮らしやすさ”について、細やかな配慮が光る。
延床100坪という広さから、家族が過ごす時間の長い空間を重点的に断熱施工し、光と風を取り込むパッシブデザインを採用したのもポイント。道路からの騒音対策も含め、“暮らしやすい空間”のために、さまざまな工夫が盛り込まれている。リノベーションという制約の中、あの手この手で住まい手の希望を具現化できるのは、累計2万棟以上の改修に携わる同社の実績がなせる技といえる。
間もなく待望の第一子の誕生を迎えるご夫妻。「暖かさも涼しさも期待以上。楽しく健康に暮らせる住まいができ、新しい家族を迎える準備は万全です」。

以前は広い玄関を店舗として使っており、その広さを活かして玄関を来客用と家族用に分割。南面の玄関の光が北側LDKまで届くよう、ホールの建具はガラス戸とした。「造作のベンチもあり、談笑スペースとしても活躍中です」

北側ながら安定した光が入るLDK。掃き出し窓を腰窓に変更し、さらに採光効率のよい高さに設置するなどの工夫で、プライベート感と明るさの向上を両立した

駐車スペースと直結する家族玄関も贅沢な広さで、土間はクロスバイクを並べて置けるほど。春から秋にかけては、夫婦共通の趣味であるサイクリングを楽しんでいる
pont/12帖もの玄関スペースを袖壁で仕切り、半分を家族用に

Before

店舗の名残が感じられる以前の玄関。カウンター棚を撤去し、ゆったりとした広さはそのまま活かすことにした。右手の室内窓は、採光や断熱、防音、プライバシーなどを考慮して高窓へ変更

玄関近くの洋室をご夫妻の寝室に。床・壁・天井に防音性に優れた断熱材を施工しているため、驚くほど静かな空間を実現。正面壁の向こうは玄関。ホールにたっぷり入る光を寝室にも届ける、高窓がアクセント

和室側からしか入れなかった納戸と押入を、ウォークスルーできる大型収納に。寝室からLDKや水回りへアクセスでき、動線が格段にアップした

ウッドワンのアイランドキッチンは、A邸インテリアの世界観に合わせて取っ手をカスタムしたのがこだわり。造作の背面収納は、奥さまが集めてきた大切な食器がいつでも眺められるようにガラス戸を選んだ。奥のすべり出し窓は、この地に吹く西~東向きの風を室内に取り込みやすい左側開閉タイプ。三角屋根の開口の奥はパントリーにつながる

奥行きの深い小上がりはベッドのようなくつろぎ感あふれるスペース。広縁だった部分を活かし、木の温もりを味わえるよう設えた。「ここでゴロゴロするのが最高」とご主人

屋内同様、ナチュラル&シンプルにデザインされたエントランス。引き戸片側はすりガラスで、プライバシーを守りつつ光を取り込める。屋根は既存の上から葺くカバー工法で補修

トイレはお母さまの寝室に近い位置に移動。引き戸の収納はタモ材であつらえた造作で、シックな内装と相まって上質なオーダー家具のような佇まい

LDKにより多くの光を取り込めるよう、廊下との境の建具もガラス戸に。空間がより広く感じられる効果も

LDKに続く空間は洋室から和室へ。お子さんが生まれたら、お昼寝や遊び場に重宝しそう

並んで使える、大きな鏡を備えた洗面化粧台。ワークトップはモルタル調のメラミンで、タイルと木目でシックにコーディネート。壁のニッチやカウンター下など、収納もしっかり確保

Owner's Voice
2階のワークススペースが、自宅でリモートワークを行うご主人のお気に入りスポット。仕事柄、モニターを3台横に並べられるサイズのデスクが必要とのことから、長さ2mのデスクを特注で制作してもらった。窓はインナーサッシを取り付け、冷気や熱気、騒音などをしっかりシャットアウト。「道路に面する南向きなのですが、道路の音が全然気にならず、仕事に集中できています」とご主人。
Builder's Voice
A邸で重視したのは、3世代の家族全員が集まりやすい空間づくり。それを叶えられるレイアウトと動線にこだわりました。また、健康的な空間づくりもテーマ。A邸のように断熱改修をしっかりしたうえでパッシブデザインを適切に取り入れれば、省エネで快適さをキープできる家になります。
(株式会社サンプロ 小林保洋さん)

Plan & Data

1F/2階建ての店舗兼住宅を二世帯住宅化。生活空間を1階に集約し、平屋のように暮らせる家に。LDKは北側へ移動し、スペースを贅沢に使った空間が誕生した
2F/ご主人のワークスペースをメインに改修。PCを複数台置くため、幅2mの大きなデスクを造作。騒音が気になる南面だが、インナーサッシで防音性と断熱性をアップ

築年数
築35年
工期
8ヵ月
コスト
4,000万円 ※2021年時の工事金額
リフォーム延床面積
333.13㎡(100.57坪)
1F
186.32㎡(56.25坪)
2F
71.03㎡(21.44坪)

著作権について
このページに記載されている記事本文、写真等は「ナガノの家リフォーム・リノベーション」VOL.7より転載しています。
こちらの情報の著作権は、株式会社長野こまちに帰属します。

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