COLUMNコラム
2020.04.04
マイホームで失敗したくないあなたに。マイホームにまつわる5つの失敗ポイントと対処法*
夢のマイホームを手に入れたものの、「こんなはずでは…」と失敗談を耳にすることが、よくあります。いまマイホームを検討されている方にとっても「どうして失敗したの?」と、気になる話もあるでしょう。
ここでは、住まいに関する代表的な失敗談(お金の失敗・設計や構造の失敗・間取りの失敗・立地の失敗・業者選定の失敗)と、失敗を回避する方法についてお伝えします。
マイホームにまつわる失敗:お金の失敗
「お金の失敗」の主な失敗談
・「借入額を多くできたけど、毎月の返済負担が重い」
・「ペアローンを利用したので、産休中は妻のローンも自分が支払うことに…」
・「子どもが成長し教育費がかかるようになって、家計が苦しくなった」
・「会社の業績悪化でボーナスが少なくなり、ボーナス払いのローン返済ができなくなった」
・「定年になってもローンの支払いのため、アルバイトの仕事を続けている」
お金の失敗をしないために
お金の失敗に共通しているのは、「無理のない返済計画が破綻したこと」が原因としてあるようです。
住宅ローンを借り入れるときは気にしていなかったものの、「家族が増えたときはどうするか」「収入が減ったり仕事ができなくなったりしたら、どうやって返済するか」という点までしっかり考慮しなかったことも一因でしょう。
住宅ローンを借り入れる際は、将来のライフプランをしっかり立て、環境が変化しても返済を続けられるゆとりある返済計画を立てることが大切です。
将来のことを予測するのは難しいですが、ライフイベントや子どもの教育費などある程度わかる項目もあります。
具体的な額を知りたければ、専門家に相談してシミュレーションしてもらうのも良いでしょう。
また、返済期間はできるだけ定年前に設定しておきましょう。
ゆとりある返済プランを立てていれば、繰り上げ返済もしやすくなります。
マイホームにまつわる失敗:設計や構造の失敗
「設計や構造の失敗」の主な失敗談
・「断熱にこだわらなかったから、夏は暑いし冬は冷え込んで辛い…」
・「シューズボックスに靴が入りきれないので、玄関はいつも散乱している」
・「ウォークインクローゼットに収納ボックスを置くと、奥行きが足りず扉を閉められなくなった」
・「夜も交通量の多い道路沿いに建っているから、うるさくて眠れない。防音対策が甘かった…」
設計や構造に関する失敗をしないために
設計や構造に関する悩みは、実際に住んでみないとわからない点も多くあります。
断熱効果など、猛暑と極寒の時期に体験しないと把握しづらいものです。
施工会社にモデルハウスがあれば、こうした時期に訪れるのも失敗を防ぐ一手かもしれません。
断熱性の高い家は、エアコンの利用も少なくなるので光熱費を抑えられますし、結露も生じにくくカビや構造材の腐食といったトラブルも回避できます。
高さや長さに関する失敗は、しっかり計測することが大切。
プランニングの際には、間取り図に細かな数字を記載して十分な空間を確保できるか検証しましょう。
また、人通りの多い場所ならプライバシーに配慮した設計を、車が多い場所なら二重サッシなどの防音対策も検討し、安心して暮らせる住空間をつくっていきましょう。
マイホームにまつわる失敗:間取りの失敗
「間取りの失敗」の主な失敗談
・「収納スペースを十分に設けたのに使いやすい場所になく、部屋がいつも散らかってしまう」
・「広いリビングに憧れたが、いざ暮らし始めるとエアコンや照明などの電気代がスゴイ額に…」
・「コンセントの場所が悪い。掃除機を使うとき、何度も差し替えなきゃいけない」
・「台所、バスルーム、物干しの場所が離れすぎて、毎日の家事がヘトヘト…」
・「子どもが独立したら、家が広すぎて寂しい空間になった」
間取りの失敗をしないために
間取りの失敗談で、よく聞かれるのが「収納に関する悩み」です。
プランニングの際、広さや収納量にこだわるあまり、「どこにどれくらいのスペースが必要か」といった点を見落として失敗するケースも散見されます。
普段の生活でモノを「出す」「使う」「片付ける」シーンをイメージしながら、片付けやすい場所に適度な広さのスペースを設けることが大切です。
生活動線に関する失敗も、普段の生活をイメージすることがポイント。
炊事と洗濯を同時進行でしている方なら、キッチンとサニタリーが一カ所にまとまっていると家事がラクになるでしょう。
家族構成やライフスタイルの変化によって、可変しやすい間取りを考えることも大切です。
たとえば、子ども部屋は必要な空間の一つですが、実際に使われるのは15~20年程度。使われない期間の方が長かったりもします。
子どもが独立したら、リフォームやリノベーションをしやすいような間取りにしておくと、後々にかかる工事費用を抑えられるでしょう。
マイホームにまつわる失敗:立地の失敗
「立地の失敗」の主な失敗談
・「育児に良い環境だと聞いて購入したけど、周りに何もなくて不便だった」
・「街なかで利便性の良い土地だけど、日当りが悪くて洗濯物が乾かない」
・「周辺の道路に街灯がないから、夜に出歩くのが不安」
・「立地を除けば希望条件にピッタリだった。だけど、通勤時間が長くなって睡眠時間が削られる…」
・「住み始めてからしばらくして、隣の空き地に大きなビルが建った。そのおかげで、日当りが悪くなってしまった…」
立地の失敗をしないために
立地に関しても、実際に生活してみて初めてわかることも多いようです。
土地探しのときに不動産会社の車で案内されて、実際に住んでみて歩いてみたら思ったよりも駅から遠かったり坂が多かったりと気付くことも。
意外と見落としがちなのが、学校までの通学路。
毎日歩いて通学する道に坂道が多くないか、交通量が多い道や危険な場所はないかという点も確認したいところ。
車ではわからないこともありますから、実際に歩いてチェックされることをおすすめします。
また、現地を調査するときは日中と夜と時間帯を変えて行くようにしましょう。
日中だけだと街灯の有無に気づきにくいですし、治安状況などもチェックできます。できれば、雨の日にも足を運んでみましょう。
低地で雨水が流れ込まないかなど、土地の状況も確認できます。
このほか、水害や土砂崩れなど災害リスクは自治体のハザードマップを参考に、また周辺に再開発計画はないかなども不動産会社で確認しておくと安心です。
マイホームにまつわる失敗:業者選定の失敗
「業者選定の失敗」の主な失敗談
・「大手ハウスメーカーに依頼して値引き交渉もしたけど、安くしてもらえず、想定予算をオーバーしてしまった」
・「『何でもします』と誠実そうな営業マンを信じて契約。いざプランニングに入ると、できないことが多すぎた…」
・「隣地に同じ仕様の家が建った。後で聞くと、うちより価格が安くて驚いた」
・「住み始めてから補修が必要な部分が出てきて、修理を依頼したけど、なかなか対応してくれない」
・「家の修理をお願いしようと施工会社に連絡したら、倒産していた」
業者選定の失敗をしないために
業者選びでは、「大手ハウスメーカーに依頼するか」「地域の工務店に依頼するか」で迷われる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
大手ハウスメーカーはブランド力があって信頼性も抜群。
アフターサービスも期待できるといったメリットがあります。
その一方で営業スタッフを多く抱え、また広告費用にお金をかけており、それが住宅の価格を引き上げる要因になっています。
一方、地域の工務店はコストの安さと柔軟な対応力が魅力。
大手ではオプション扱いの仕様も標準搭載であったり、画一的なデザインではなく一から設計してくれたりと納得の家づくりができるでしょう。
ただし、経営基盤が弱いところも多いので、実績や経営状態も確認しておくと安心です。
大手にせよ、地域密着の工務店にせよ、大事なのは「施主に寄り添って家づくりに取り組む姿勢」です。
自社のメリットだけでなくデメリットも包み隠さず伝えたり、施主の悩みに親身になって聞きアドバイスをしてくれたりしてくれる会社を選ぶようにしましょう。
まとめ
マイホームの購入は、人生で一度か二度しかない経験でしょう。
失敗しないよう注意していても、経験がないために、どこかを見落としたり想定できないことにぶつかったりすることもあると思います。
それを回避するには、信頼できる施工会社に家づくりを依頼することです。
施工会社とは、家づくりのときだけでなく、その後のアフターフォローも付き合いが続きます。
ここなら、よきパートナーになってくれると思う会社を選び、一緒に家づくりを楽しみましょう。