庭に魅入る家、家を引き立てる庭 | 松本市、塩尻市、安曇野市、諏訪市、長野市、上田市、サンプロ建築設計一級建築士事務所

庭に魅入る家、家を引き立てる庭

松本市/Y様邸/家族構成:4人

丹精した庭の見栄えが、以前に増してよくなった
まるで一日一組限定の割烹旅館に案内された気分である。家は確かに新築で、玄関を一歩入ると、まだ初々しい木の香りに包まれる。なのにこの家もこの庭もずっと前からここにあったようだ。両者はとてもよく馴染んでいて、年月をずっと重ねてきた相棒みたい。もし本当にお店だったら、とっておきの隠れ家ができたとこっそり自慢したくなる。Y邸はそんな佇まいだ。
家人の親の代から丹精込めてきた庭である。この庭を生かした住まいづくりがしたい。はじめは以前あった家をリフォームしようかとも考えた。しかし、基礎の耐震性を考えると建て替えがベターな選択だと分かった。
9社のビルダーを訪ねて選んだのがサンプロだ。自然素材にこだわりながら、野暮ったくならない洒落たデザインがいい。ショールームをはじめスタッフの感じがいい。詰まるところ、自分たちにはこの会社がいちばんしっくりきた。木をふんだんに使い、モダンで渋くて爽やかで、きっとそんな家ができそうだ。ここなら、うちの庭を任せられるだろう―。
そしてイメージ通りの家ができた。窓を開けると必ずわが家の緑が目に入る。「前の家で眺めていたときより、庭の格が上がった気がする」。わが庭に見惚れながらご主人は言う。奥様によると、旦那様は以前にも増して庭の手入れに熱が入っているそうだ。
建て替えを機に夫婦でつくった枯山水の庭と、ずっとこの場所を見守ってきた柿の木。Y邸はどんどん緑豊かになる。
陶板をあしらった壁が印象的な和室。地窓からは手づくりの坪庭が、手前には奥様が生けた紅葉が映える。 ここから見る森の眺めも格別。
リビングの正面は、この邸の主役の庭。障子を開け放ってもよし、この見事な格子で庭を切り取るもよし。上の窓からは時に月影が差すとか。
屋根の大らかな傾斜とたっぷりの軒が、住む人の懐深さを思わせる和モダンの家。家族が丹精込めた庭によく似合っている。
メインの庭を心ゆくまで楽しむためにも、リビングは吹き抜けのある大きな空間にした。何も考えず、心を解き放てそうなくつろぎがある。
いろんなモノやコトとの距離感のほどよさ
サンプロの構造材は基本的に木曽ヒノキである。まず、このヒノキにY邸ではこだわった。リビングの天井、玄関ホールの床、腰板、天井、そして8寸の堂々とした大黒柱、すべてを木曽ヒノキにした。その香りが大好きだというご主人のたっての希望で、主寝室アクセントウォールにもヒノキを奢(おご)った。
玄関で木曽ヒノキのお出迎えを受けリビングに通されると、そこは大きな吹き抜けが気持ちいい空間だ。幅も高さも存分にとった開口部の主役は、もちろん自慢の庭である。池に落ちる水の音がなんとも耳に軽やかだ。ここならいくら座っていても飽きることがない。人寄りが多いというY家だが、この気持よさは客人には何よりのもてなしだろう。
リビングの先には6畳の和室があって、壁に張られた陶板が、モダンさと落ち着きをうまく演出している。地窓から見える坪庭も家人の手づくりだ。
とにかく木や緑が好きな家族のこと、湯船に浸かっていても、見事なモミジが観賞できる。自分たちで植え、ライトアップの設備もし、塀も設えた。これにはサンプロの設計者も驚く。「引き渡しの時よりグレードアップしていますね」
そんな風呂が心地よくないはずがない。風呂好きのご主人は、「温泉に行きたい」と一言も口にしなくなり、もっぱらわが家で長湯を満喫している。
室内のところどころに生けられた木々や花は、奥様の手によるものだ。「どれもお金をかけたものでなくて、庭や手近な場所でとってきたものばかり」。そういうけれど、なんと見事にこの家の空気の質を高めていることか。
庭と家との距離がある。光や風と家との距離がある。人と家、思い出と家との距離もある。周囲の景観や地域社会との距離もある。家はそこにあることで、いろんなモノやコトとの距離を生み出す。それがちょうどいいと、きっと住みやすいのだと思う。難しいことだろうけど、そんな家は確かにある。
玄関は大黒柱をはじめ、床、天井、腰板のすべてが木曽ヒノキ。トップライト部分は、前に住んでいた家の欄間を再利用した。
勾配天井のある主寝室。アクセントウォールにも木曽ヒノキを使用。
きっとぐっすり眠れて、目覚めも清々しいだろう。
A 湯船に浸かりながら庭木を眺められる風呂場は、深いくつろぎを得られる癒しの空間だ。
B 1階トイレ。竹を用い、その裏に間接照明を置いた。トイレさえ渋い和の佇まい。
C こちらも木の香豊かな洗面・脱衣室。大きな洗面化粧台は使い勝手がよさそう。
キッチンもお洒落で可愛らしい。正面の棚の裏側にも、収納スペースがある。
  • サンプロを選ばれた主な理由を教えてください。

    決め手は、木曽ひのきなど自然素材を使った自由設計の家であることと、センスとクオリティの高さです。9社のビルダーさんを訪ねましたが、自分たちの希望にぴったりあったのがサンプロさんでした。

  • 家を建てるときに「こだわったこと」を教えてください。

    「野暮ったくならない和モダンをコンセプトに、空気感や心地よさ、開放感にこだわりました。一方で、住宅の基本性能である断熱性と耐震性、風通しや収納力、そしてひのきを使うことも大切なポイントでした。

  • 家での「お気に入り」の場所とその理由を教えてください。

    すべてです!(笑) しいていえば、夕暮れに道路側から眺める玄関回りと外は、風情がありとても気に入っています。また、季節の移ろいを感じられる大開口のリビング、紅葉と格子のコントラストが美しい和風トイレ、一日の疲れを癒してくれるお風呂と、収納力抜群のストックルームもお気に入りです。

  • 実際にサンプロの家に住んでみての感想を教えてください。

    とにかく快適で大満足の家です。
    前に住んでいた家は、寒さ、結露、劣悪な素材に加えて、アフターフォローゼロ!?(泣笑)と、住んでいるのがつらかった。そんな不満をすべて解決してくれたのがこの家です。
    冬暖かく、梅雨時でも空気がさわやかで、真夏の猛暑日も遮光をすれば快適に過ごせます。住めば住むほど、楽しさが広がり活力がわいてきて、いつまでも大切に住み継いで行きたいと思います。
    また、私たちといっしょに楽しみながら、よりよい家づくりを目指してくださった職人さんやスタッフの方々にも深く感謝しています。本当にありがとうございました。

PLAN
設計者の
こだわり
先代から大切に手入れされてきた庭を、お施主様にもお客様にも存分に味わっていただこうと、リビングを大空間にすることを心がけました。キッチンはリビングと一体感をもたせるためシンプルなつくりにし、広めのストックルームを用意して、利便性も高めています。木と和紙をふんだんに使った和の趣に、玄関やテレビ台のアクセントウォールのデザインを工夫して、モダンなテイストも盛り込みました。
DATA
敷地面積
683.64㎡(206.79坪)
延床面積
160.21㎡(48.46坪)
1F面積
117.29㎡(35.48坪)
2F面積
42.92㎡(12.98坪)
●著作権について
このページに記載されている記事本文、写真等は「住まいNET信州」VOL.17より転載しています。
こちらの情報の著作権は、住まいづくりデザインセンター信州に帰属します。