生まれた土地を大事に思うオシャレ上手の住まい O様邸/家族構成:3人
スッキリとしつつも、デザインに凹凸を付け、オリジナリティを出した外観。
建物の南側は道路に面していないので、子供用のプールを置いたり、家族でBBQをしたり、周囲の目を気にしないで有効に使える。
Story
こだわりの鉄骨階段が、カフェ風インテリアのキーファクターに。ヴィンテージの質感の床に合わせたソファやダイニングテーブルのセレクトにもセンスを感じる。
自分たちらしく暮らすための、
見せるデザインと隠すデザイン
施主のO夫妻は、家をつくるなら早い方がいいと、結婚してすぐに幾つかのハウスメーカーに相談しました。敷地はご主人の実家の隣。二人が思い描いた家の姿は、「ちょっと違うぞ」と思わせるオシャレな住まいです。
この「ちょっと違うぞ」が夫妻にとっては大事なポイントで、どんなにオシャレな家でも、独りよがりになって悪目立ちするのは嫌だったと言います。生まれたときから親しんできたこの地域にちゃんと気配りしながら、デザイン性を追求したかったのです。
選んだのはサンプロ建築設計でした。建物の外も中もデザイン性が高いこと、無垢の木や自然素材をしっかり使っていること、資金計画の話ばかりするのではなく、営業を兼ねた設計担当者が、自分たちの夢にちゃんと耳を傾けてくれたこと。同社を知るにつれ、ここならきっと理想を叶えてくれると確信したそうです。
キッチン後ろの棚、タイル壁などは、階段のブラックと調和するようにダークカラーにした。照明の使い方も含め本物のカフェのよう。階段のある壁の奥に和室がある。
左:キッチン背面は道路に面しているので窓を小さくし、吊り棚にボトルや観葉植物を飾って、インテリアを見せる工夫をした。/右:壁、柱を極力少なくし、一体感をもたせたLDK。広々として、しかも清潔感あふれる空間になった。
DKはカフェをイメージしました。生活感が表に出ていないのは、見せるデザインと隠すデザインがうまく機能しているから。
見せるデザインの代表格は鉄骨階段で、その形状、色、存在感はまさにこの空間のシンボル。玄関の靴もオープンスタイルの棚に並べることで、ショップのような雰囲気を演出しました。
隠すデザインの代表は和室。階段奥にある和室がLDKの雰囲気を損ねないよう、壁や柱の位置を綿密に計算して目隠しし、カフェスタイルのインテリアを完結させています。バスと洗面所を2階に配置したのも、1階に生活感をもち込まないためのデザイン。物干しのあるバルコニーや寝室とのアクセスもよく、家事をスムーズにこなせます。
外観は、夫妻の希望どおりシンプルモダンの佇まい。屋根の傾斜を東西方向にしたのは、建物の北側にある通学路が冬に凍結してしまわないよう、できるだけ日当りを確保したかったから。そんなご主人の気遣いまで、サンプロはデザインに取り込みました。
実はO夫妻、高校時代の同級生で、ずっとご両親はもとよりご近所も認める仲だったそうです。生まれた土地でたくさんの人に見守られながら、家庭をもてたことに感謝して、二人は今、授かったばかりのお子さんに惜しみない愛情を注いでいます。
左:バルコニーのある2階にバスと洗面所をもってきたことで、家事動線もスムーズ。1階に生活感を出さない工夫でもある。/右:主寝室。こちらの天井は無垢の木の色をそのまま生かした。ナチュラルな雰囲気に和む。
左:ゲストルームとして使う和室はLDKとはがらりと雰囲気が変わる。床の間の間接照明で和のテイストを演出し、落ち着きある空間にまとめた。/右:LDKと和室との段差は、収納として活用している。
左:手洗いコーナー。正面のタイルは、キッチン側面に貼ったものと同じ質感のデザインだが、向きを変えることで空間のつながりと変化の両方をもたせた。/右:玄関は、靴を飾るように見せて収納することで、ショップに入ったようなイメージにしている。
左:夜の帳が降りた後、温かい光が内からにじむ。壁の凹凸にできる光と影が、屋内に流れる上質な時間を思わせる。/右:O邸は、集落に元からある他の家とも違和感なく馴染んでいる。
Owner’s Voice
見た目と暮らしやすさが両立できました
Q1家づくりで一番大切にしたことは?
見た目にオシャレな家でありながら、暮らしやすさ、家族で過ごす時間を大切にできること。
Q2こうしておいてよかった、
と思ったことは?インテリアにこだわったLDKに生活感が出ないよう、収納や水周りの配置を工夫したこと。
Q3このビルダーさんに頼んで
よかったことは?理想の家ができたこと。住まいづくりの途中も、完成してからも、困ったときの対応が早いこと。
Plan & Data
- 敷地面積
- 221.14㎡(66.76坪)
- 延床面積
- 108.26㎡(32.68坪)
- 1F面積
- 57.75㎡(17.43坪)
- 2F面積
- 50.51㎡(15.25坪)
- 設計者のこだわり
- 普段からセンスの良いご夫妻の嗜好に合わせ、オシャレなライフスタイルが叶う住まいにしたいと考えました。開放的なLDKと、LDKから雰囲気を変えて落ち着いた和の空間にした客間が見どころです。また、スッキリさせつつも変化をもたせた壁面にもこだわりました。
著作権について
このページに記載されている記事本文、写真等は「住まいNET信州」VOL.31より転載しています。
こちらの情報の著作権は、住まいづくりデザインセンター信州に帰属します。