代々の日本庭園を愛でる暮らし松本市
STORY
伝統と現代が融合する心豊かな日常へ
歴史を守り、伝統をつなぎながら快適に暮らしていく…。
H夫妻の決断は、江戸時代から代々引き継がれてきた
旧家の伝統と景観を受け継ぎ、次へつないでいくためのリフォームでした。
住まいは築80年以上の古民家、庭はさらに歴史を重ねてきた日本庭園。
伝統的な和の美しさを残しながら、安全に、快適に、健やかに
今、そして未来へと暮らしを紡いでいくための工夫を随所にちりばめた空間で、
家族4人の新しい暮らしが始まっています。動線を再構成。「広くて寒い」から「暖かくて生活しやすい」住まいに
80年の間に何度か修繕を繰り返してきたH邸。
家の随所に息づく代々の伝統や尽きない思い出は壊し去るにしのびない。
かといって、家族4人が日々を暮らすには
不便で、暗くて、寒過ぎる。耐震性能もおぼつかない。
ゆったりと時間が流れる古民家のよさを生かしながら、
安全に、快適に、健やかに生活を楽しめる家にするために
生活動線を大胆に再構成。
和室を中心に10室以上あった居室を整理し、
利便性と家族のコミュニケーションを重視した
暖かくで生活しやすい空間へと進化させた。遊休状態の洋室が住まいの新しい中心に
これまで使われていなかった洋室をリビングに大改装。
システムキッチンを導入したダイニングとつなげ、
家族みんなが集まる家の中心とした。
明かり取りを兼ねた吹き抜けには薪ストーブを配置し、
煙突の輻射熱で2階まで暖かい温熱環境を実現。
暗く、寒い印象から一気に明るくモダンで暖かな空間に様変わりした。
ハックベリー無垢床材のやわらかな色調が
明るいアイボリー調の壁色とマッチし、家族の語らいをおだやかに包み込む。四季の日本庭園を愛でながら
大きな掃き出し窓からいつでも眺めることのできる日本庭園は
代々手入れが施されてきたもの。
日々の暮らしに四季の彩りを添えるH家のシンボルとして
今まで以上に親しみが感じられる存在に。
和室は、床の間や書院を残し
和のよさが一段と際立つよう化粧直し。
縁側越しに日本庭園を望む趣向を引き継いで
風情ある客間として活用している。将来にわたって安心、快適に暮らすために
古民家の頑健な構造を生かした大空間がポイントながら
生活動線は3世代の暮らしに合わせ、細やかに工夫した。
分散していた水回りを集約させることで、暮らし勝手がぐんと向上。
ことに浴室、トイレが生活の拠点となるリビングの近くにあるのはとても便利。
もちろん断熱性、耐震性は徹底的に検証、補完し、
末永く安心、快適に過ごせる家に生まれ変わった。
構造上抜けない柱は視覚的なアクセントを兼ねた間仕切りに。
2階はコンパクトかつ機能的なレイアウト。
自然光の明るさが家族の気持ちも明るくしてくれる。