光でつなぐ、庭屋一如の家茅野市
STORY
ソファーでくつろぎ
ゆっくり庭を眺める暮らし太陽が燦々と射し込み、のびやかで開放的なLDK。
庭と室内をつなげる役割も兼ねた玄関土間。
断熱、耐震、バリアフリーといった現代の暮らしに欠かせない性能の実現。
珪藻土の塗り壁と床一面の木曽ひのきが安らぎある和モダンの空間を演出する、新築と同等におしゃれに機能的に住まうことができるリノベーションだ。リビングと庭をつなぐ玄関土間
このリノベーションにおける間取り上の変更点は、軒が深く光の届かなかった和室続きの間取りを繋げ、LDK+バス・トイレおよび新設階段、寝室2部屋につくり変えること。
細かく分かれていた部屋を上部に吹き抜けを備えたLDKに作り変えたことで、2階からの太陽光を室内の奥まで届け、明るい和モダンテイストのリビングに変身させた。
玄関を北側から南側に移し、長さ7mの玄関土間を採用。
土間と庭の間を掃き出し窓にすることで、リビングと庭の距離が一挙に縮まり、昼も夜も建物が庭とつながるような贅沢な景観を楽しむ事ができる。断熱+薪ストーブで
家全体をあたたかく古い造りの家は断熱対策が不十分だったり、まったく講じられていないため、冬の寒さが実に厳しい。
この住まいも例外でなく、各室に石油ストーブを入れても温かくなるまで時間がかかっていた。
そこで徹底的な断熱補強を実施。床・外周壁・天井をセルロースファイバーで包み込み、リビングとつながる玄関土間には薪ストーブを設置。
吹き抜けと上部にあるシーリングファンの効果も相まって、家中を暖めることができる。また景色を楽しむための大きな窓も複層ガラスにより、断熱効果を高めた。
信州の気候風土に合わせ、冬も家での時間を楽しむための寒さ対策と言えよう。安心して暮らすための耐震補強
築140年の住まいは当然ながら耐震性に問題があり、補強する必要がある。
傷んだ柱を取り換える、構造上必要な壁を新設するなどの対策を取り、耐震補強した。
それにより、大きな一つの空間を作ることも可能となり、家族が集う広いリビングを実現。これで万が一の地震が来ても安心だ。どの世代も暮らしやすい
バリアフリーひとは歳とるごとに歩幅が狭まり、スピードが遅くなるため、わずかな段差で怪我をしやすくなる。わずか1センチの段差で大けがする可能性もある。
この家を訪れるすべての人が快適で安全に過ごせるように、玄関土間と勝手口以外の段差を徹底的に解消。さらに1階に水回りや居室をすべて用意し、階段を上がらずとも生活が成立する間取りに変更した。
フラットな床や以前に比べて広い廊下、洗面台など暮らしやすくする工夫が満載だ。