職人のぬくもり感じる家松本市
STORY
職人の手仕事が光る住まい
左官の技を駆使したニッチや階段。
優美なカーブを描くロートアイアンの手摺り。
木の質感が室内を和やかにする造り付け家具。
手仕事の魅力を存分に活かした注文住宅である。心に伝わる手仕事のぬくもり
この住まいでは、棚板や手摺りなど、人の手がふれるところを、職人による手仕事で制作している。
たとえばキッチンの背後にあるカウンターと収納を兼ねたキャビネットは木製の造り付け家具で、手仕事のぬくもりが、木の温かみと一緒に伝わってくる。
ダイニングからもよく見えて、食事のひととき、家族の心を和ませてくれる。
一方、優美なラインを描く階段の手摺りは、ロートアイアン(鍛鉄)の特注品。
世界に一つしかない工芸品が身近にあることが、どれだけ心を豊かにしてくれることか。
どれだけ世の中が変わっても、手づくりの良さは変わらない。
職人が心こめてつくったものは、いつまでも愛されるのだ。手すりと相まって優美な階段まわり
造り付け家具や鉄製の階段手摺りをぐっと引き立たせているのが、左官による珪藻土塗り壁。
やわらかな質感でインテリアを包み込んでいる。
しかも階段室脇の壁に設けたニッチや階段下では滑らかな曲線を描き、手摺りとともに優美な空間を演出する。
まっすぐ塗るだけが塗り壁ではないのだ。
これはもちろん、左官職人の確かな技術がなければ実現できないこと。
手仕事の魅力が、ここでも光を放っている。吹き抜けを介して気配が伝わるスタディコーナー
2階には、主寝室と子ども室、そして子ども用のスタディコーナーが。
スタディコーナーは階段吹き抜けのすぐ脇で、吹き抜けを介して1階とつながっているから、1階キッチンまで子どもの気配が伝わり、安心して家事に勤しむことができる。
一見さりげない間取りのようだが、家族の絆を深めるためにはうれしい気配りなのだ。職人のぬくもりを支える、確かな性能
現代の住まいには、手仕事のぬくもりと同時に、確かな居住性能が欠かせない。
特に寒暖の差が激しい信州であれば、なおさらである。
この家も、冬対策として、基礎から壁・天井まで家全体を断熱材でくるむ一方、夏対策として、屋根の軒下から外気を取り込み頂部から小屋裏の熱気や湿気を排出する棟換気の方式を採用している。
暮らしを快適にする確かな性能があってこそ、職人の手仕事を住まいに活かせるというもの。
それを実現している地域工務店が信州にあることが、実に頼もしい。