暮らしが広がる完全分離型二世帯住宅 テラスでつながる明るい住まい長野市
STORY
共有テラスでつながる
「ちょうどいい距離感」「親世帯と子世帯が、気兼ねない距離で暮らせる住まいに」。
その思いを形にしたのが、玄関、キッチン、バスルームなどをすべて別々にした「完全分離タイプ」のこの二世帯住宅だ。
室内では行き来できないプランで、互いの世帯を訪ねるときは隣家のように玄関から。
それぞれが独立し、必要なときに助け合ったり一緒に過ごしたりできる、ちょうどいい距離感だ。
住まいの中央には、両世帯から出入りできるテラスをレイアウト。
庭のように外の空気を楽しめるのはもちろん、室内に光を届ける「光庭」としての役割を果たしている。機能的で美しいファサード
前面道路から見ると、水平ラインを強調した端正なファサード。
落ち着いたグレーの壁に黒いサッシ枠が調和し、ポーチの天井に貼ったスギ材羽目板がアクセントを添える。
室内にもグレーを用いることで、室内外に一体感をもたらした。
幅約4.5mとゆったり設計したポーチは、屋根のあるピロティに。
雨や雪の日も濡れずに車に乗り降りできる、便利な空間だ。住宅密集地ながら
室内は明るく敷地は住宅密集地の一角にあり、周りに隣家が近接する。
さらに南側に人通りが多い道路があるため、視線を遮ることも必要だった。
そのため、子世帯はあえて1階南側にメインの開口をつくらず、2階のスリット窓から吹き抜けを通じて明るさを取り込む設計に。
2階のホールの手すりは強化ガラスを使って視線と光の抜けをうながし、開放的な空間を演出している。
親世帯は、1階南側の窓に型板ガラスを使用。
視線をカットしつつ、明るい空間を叶えている。見せる収納を楽しむ、
子世帯のLDK子世帯のリビングは、吹き抜けのある20畳のおおらかな空間。
白を基調としながら、天井には外観に使ったものと同じスギ材を採用し、温もりある表情に仕上げた。
壁面に印象的なタイルや間接照明を施し、個性が表れたインテリアを楽しんでいる。
ディスプレイを楽しむオープン棚や、好きなものを見せて収納するコレクションケース仕様のガラス収納も。
シックな色で統一したキッチンの天板は、傷や凹み、熱に強い人工大理石を使用。
奥行き90cmとワイドな設計で、調理と料理のサーブが1か所でスムーズに進むのが嬉しい。
オーナーが選んだテーブルとも調和し、落ち着きあるダイニングに仕上げている。親世帯の土間リビングは
趣味スペースにも親世帯はあえてリビングを設けず、玄関を兼ねた土間スペースをくつろぎの場に。
ここはお父様の趣味の場として、自転車の収納やメンテナンススペースも兼ねる。
一角にはカウンターデスクを配し、お母様が趣味のミシンを楽しめるように。
家族やゲストと気兼ねなくくつろげる、現代版の縁側のような空間だ。
仕事をリタイアした後も、趣味や家族との時間をゆっくり楽しめる場所となった。
ダイニングキッチンの奥には3畳の畳の小上がりスペースを。
コンパクトながらベンチのように腰かけたり昼寝をしたりと、住まいにちょうどいい余白を生んでいる。
ダイニングと仕切れるロールスクリーンは、プロジェクターのスクリーンになる仕様だ。
寝室は冷暖房の温度を一人ひとりの感覚に合わせて設定できるよう、2つのスペースに区切って設計。
一緒に暮らしながらも、それぞれが心地よく過ごせる細やかな工夫を凝らした。使い勝手に配慮した家事動線
子世帯は脱衣室を広くとり、洗濯機の近くにアイアン製物干しを設置。乾いた服を畳むスペースも1か所にまとめた。
さらに引き戸を開ければ、家族全員の衣服を収めるファミリークローゼットが隣接する。
「洗う→干す→畳む→しまう」のステップが、それぞれ2〜3歩の移動で済む快適な動線だ。
洗面スペースからもファミリークローゼットに入れる回遊動線のため、家族の入浴中も着替えができるのもメリット。
2階にも、オフシーズンの衣服を収納しておけるクローゼットを用意した。
親世帯・子世帯ともキッチン横に広いパントリーを設け、見せたくないものを収納。
「隠す収納」をしっかり確保することで、オープンキッチンを美しく保っている。