土地の個性を活かす、美しい景色をつくりだす家松本市
STORY
プライバシーを守りながら親しみを持ち合わせた端正な外観
まるで平屋のようなフォルムの、すっきりと端正な外観。
大通り沿いで人目に触れやすい立地であるため、正面からみたときの美しさにも気を配った。
注目したいのは、片流れの屋根と同ラインで切り取られた4つのガラス窓。
あえて大きくとったこの窓からは、夜になるとあたたかな光がもれてくる。
その明かりは、この家を訪れる人や通りを利用する人を決して拒まず、この家で暮らす人々の想いを象徴しているかのようだ。
もちろん、目隠し塀や家の角度、窓の高さなどにより、プライバシーもしっかりと確保。
それぞれ細部まで丁寧につくられており、美しさと親しみを感じる外観となっている。平屋のような間取りで暮らしやすく
回遊性のあるワンフロアで暮らせることは、とても気持ちがいいものだ。
だからこそ平屋は近年人気があるが、そんな平屋の良さを取り入れた二階建てがこの家である。
LDKを中心に、主寝室やファミリークローゼット、洗濯動線もすべて一階で完結させた。
二階にあるのは子ども部屋と小屋裏収納。そして自由に使えるファミリースペースのみ。
一階のキッチンの位置、ドアの数、隣接するスペースと、直線状にある関係性。
それらすべての組み立わせを計算し、利便性を追求。
回遊性にとことんこだわり家事動線を最短にすることで、ゆとりある暮らしを可能に。
ご家族が毎日の仕事と家事に追われずに、日々を慈しめるような間取りにしている。重厚感と抜け感のバランスがちょうどいい。シックモダンなインテリア
木の風合いが美しい無垢の床。
キッチンやダイニングの床にはグレーのタイルを合わせ、ブラックを差し色として空間を引き締めた。
不要な装飾を省いて質感を際立たせ、洗練された空間へ。
贅沢に使った自然素材の壁紙は、家中にやさしい表情をプラスしている。
流れているのは、大人っぽくも、気軽さを感じる空気感。
天井の高さも、移動するためのスペースも、くつろぐ場所の明るさもすべてがパーフェクト。
心地よい時間を過ごすために計算し尽されている。
重厚感と抜け感のバランスが心地よい、シックモダンのインテリアに仕上がった。
明るく開放的。家族や友人たちとの楽しい時間を実現
「こんな素敵なことがあったよ」
「こんないいものがあるよ」
光あふれるLDKの一角にある小上がりに、何の気なしに腰掛けてはじまる家族の会話。
一面はダイニング、もう一面はリビングとつながっているその和室は、フランクに家族と時間を共有していて絵になる場所だ。
ご主人のご実家敷地内に計画されたこの家は、ご両親やおじいちゃんおばあちゃんとも仲良く楽しく暮らせるようなレイアウト。
ご友人の多いご夫婦のために、友人との語らいスペースやBBQを楽しめる土間テラスの空間もつくりあげている。
誰かと日々を共有し、ポジティブな気持ちで心が満ちる。
人生を一生懸命に生きていれば、もちろんときには悲しいできごともあるかもしれない。
それでも、こうして一緒に時間を過ごす大切な人がいるから、私たちはこれからも笑っていられるのだろう。
この家には、そんな大切な人とのつながりを包み込むための工夫がたくさん。
設計の力が叶えたのは、人と人との心の距離なのだ。
トレーニングルームや愛犬の居場所。ゾーニングで住みやすく
特筆すべきは、生活空間と分けたご主人のトレーニングルーム。
これは、ウェイトリフティングに関係するお仕事をされているご主人が、こだわりを持ってつくった空間だ。
土間テラスを介して家とつながっており、母屋とは文字通り一線を画して独立している。
リラックスするための場所(母屋)と、自分と深く向き合うための場所(トレーニングルーム)をきっちりわけるゾーニングは、この家の大きな特徴といえるだろう。
さらにゾーニングという意味で、階段下に設けたヌックスペースもぜひご紹介したい。
ここは、LDKとつながる愛犬のためのプレイルーム。
キッチンからしっかり目の届く場所に位置しているため、愛らしく無邪気に遊ぶ愛犬の姿を見守ることができる。
区切られたスペースながら、家族が暮らす空間とゆるやかにつながっているのだ。
日中は太陽の光で満ちるこの場所もまた、愛犬と一緒に昼寝をしたくなるようなしあわせで満ちている。敷地内から眺める立派な桜。立地条件を最大限楽しむプランニング
道向かいには、大きな緑地。
芝生の上に数十本の桜が植わり、春にはそのからだいっぱいにピンク色の花を咲かせる。
階段の踊り場や2階のプレイルームからふとした瞬間にそれを見て「ああ、春がきた」と思う。
今日は隣に住む両親とお茶をして、
週末は、友人を呼んでBBQをしよう。
花が咲く。この単純なよろこびを大切な人たちと共有し、また一年がはじまっていく。